ローコスト住宅とはどんな家が建てられる？

一般的な住宅よりも、コストを抑えてマイホームを建てられる「ローコスト住宅」。この記事では、ローコスト住宅の特徴とメリットデメリット、ローコストで住宅を提供できる理由など、詳しく解説しています。

ローコスト住宅とは

ローコスト住宅とは、コストを抑えて建てられる住宅のことをs指します。一般的には、総額1,000万円台で建てられる家が、ローコスト住宅とされています。近年ローコスト住宅を取り扱う会社が増加しており、大手ハウスメーカーでも展開されています。

ローコスト住宅の場合、規格化されたプランが用意されており、その中から設備や間取りを選んでいくことがほとんどです。間取りや内装の自由度が低い分、コストを抑えて家づくりができます。

ローコスト住宅のメリット

安さが売りのローコスト住宅ですが、そのほかにもいくつかのメリットがあります。

住宅ローンの負担が減る

ローコスト住宅の最大のメリットと言えば、住宅の建築費用を抑えられる点でしょう。総額が安くなるので住宅ローンの負担も抑えることができます。月の返済額を増やせば、完済期間を早めることも可能です。

月々のローン返済は、家計に大きな影響を及ぼします。抑えられる部分は抑えて、負担を減らすのが賢明です。

建て替えへのハードルが低い

小さな子どもがいる家庭と高齢の夫婦二人暮らしでは、暮らしやすい住まいの造りは異なります。家族の巣立ちやライフスタイルの変化に合わせて、家をリフォームしたり建て替えたりするという方は多いでしょう。ローコスト住宅なら安く家を建てられる分、建て替えがしやすいのも特徴です。土地がすでにある場合、建物の費用だけで立て替えることができます。

入居までの期間が短い

一般住宅と比べると、入居までの期間が短いのもメリットです。ローコスト住宅は規格住宅に近いものが多く、材料があらかじめカットされていたり、現場で効率よく作業ができるようになっています。一般住宅の工期が約4～6か月かかるのに対して、ローコスト住宅は約2～3か月で建てられるといわれています。

転勤やお子さんの入学のタイミングで引っ越したい方など、入居までの期間が短い方にも適しているでしょう。

ローコスト住宅のデメリット

メリットの多いローコスト住宅ですが、もちろんデメリットもあります。ローコスト住宅のデメリットも把握したうえで検討しましょう。

自分好みにするのが難しい

ローコスト住宅の場合、間取りや設備がある程度規格化されていることがほとんど。そのため、家づくりの自由度が低く、すべてを理想通りに仕上げることは難しいといえます。設備に関しても、標準装備ではグレードの低いものを中心に取り扱っていることが多いでしょう。

オプションを選ぶとコストがかかる

ローコスト住宅は、すべて標準の建具や設備を選べば安く家を建てることができます。しかし、オプションで設備をグレードアップしたり、オプションで機能を追加したりすると、想定していた金額より高額になってしまいます。

細かい部分にこだわりだすと、最終的には注文住宅と同等の価格になってしまうことも。家づくりにあまりこだわりがない人には、ローコスト住宅でも十分満足できる家を建てられるでしょう。

保証期間が短い傾向がある

住宅の保証期間は、10年間の保証が法律で義務化されています。一般的な注文住宅の場合は独自の長期保証を設けているケースが多く、長くて60年の長期保証を付けている会社もあります。

ローコスト住宅の保証期間は短めの傾向があり、10年で保証が切れることも少なくありません。なかにはローコスト住宅で長期保証を用意している会社もあるので、不安な方は保証期間の長い会社を選ぶとよいでしょう。

最低限の品質の家になる

断熱性や気密性など、性能に関しては最低限の性能であることが多いです。耐震性能も等級の高いものはオプションになっていたり、設備をグレードアップすると費用が高くなったりします。水回りの設備もグレードが低～中程度のことが多いため、寿命が短い傾向もあるでしょう。

ローコストで住宅を提供できる理由

低価格とはいえ、住むには十分な性能を備えているローコスト住宅。なぜ、このような低価格で住宅を提供できるのでしょうか。それには3つのポイントがあります。

3つのポイントは「材料」「人件費」「広告」です。この3つの費用を抑えることで、低価格を実現しています。

材料を最小限にする

ローコスト住宅では、住宅を規格化したりシンプルなつくりにすることで、材料費を減らしています。ローコスト住宅の場合は箱型の2階建て、3階建てが多いのが特徴です。

さらに、部材や設備は大量仕入れを行うことで価格をダウン。材料にこだわることはできませんが、安定して安く仕入れられる材料を使用しています。

人件費を抑える

シンプルな規格の住宅を提供することで、職人の手間を減らして作業効率を高めています。工事に手間がかかると、人件費が余分にかかってしまいます。ローコスト住宅は複雑な作業がないため、工事の品質は保ちながら人件費を抑えることができるのです。

広告費用を抑える

大手ハウスメーカーは、テレビCMで大々的に宣伝をしたり、各地にモデルハウスを建てたりして、会社を宣伝しています。一方で、ローコスト住宅を建てる建築会社は、宣伝広告費用を抑えて、その分を顧客に還元しています。

ローコスト住宅はこんな人におすすめ

ここまで、ローコスト住宅のメリットとデメリットを解説しました。ローコスト住宅は予算を抑えられる分、こだわった家づくりはできません。建築コストを抑えつつ、マイホームを手に入れたいという方におすすめです。

コストを抑えた家を建てたい人

「無理な住宅ローンを組みたくない」「余裕のある生活がしたい」人には、ローコスト住宅がおすすめです。ローコスト住宅は建物を安く建てられるので、駅に近い場所や人気のエリアなど、土地に予算を回すこともできます。

ミニマリズムな暮らしを目指している人

シンプルな暮らし、ミニマリズムな暮らしを目指す人には、ローコスト住宅がおすすめです。ローコスト住宅のつくりは非常にシンプルで無駄がありません。設備も最低限になっており、ミニマリズムな暮らしにはぴったりです。

デザインがシンプルなので、飽きがこないというメリットも。間取りは一般的に使いやすいように設計されていることが多いので、使いづらいということもありません。

まとめ

最近は、価格の安さから、ローコスト住宅を選ぶ人が増えています。ローコスト住宅と聞くと、設備や性能・安全性に不安を抱く方もいるでしょう。実際は、作業の効率化を図ったり無駄な費用を省くことで、低価格で住まいを提供しています。

低価格で住宅を建てられる反面、自由度は低くグレードを上げると注文住宅を同等の価格になってしまうこともあります。家づくりにこだわりたい方は、オプションでかかる費用も予算に含めておくと、納得のいく家づくりができるでしょう。

ローコスト住宅のメリットとデメリットを理解した上で、快適なマイホームを実現してください。

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