市川市の都市開発

市川市が都市づくりの基本方針として掲げているのは、集約型都市です。従来から、市川駅、本八幡駅や行徳駅周辺を都市の中心拠点としてきました。加えて鉄道駅の周辺エリアも地域拠点と位置づけ、街づくり計画を進めています。

都市づくりの方針

市川駅のような主要駅と鉄道駅周辺を地域拠点とし、都市機能と居住機能を集める形で都市づくりをしているのが特徴です。

集約型都市構造の方針

市川市が計画し、進めているのが集約型都市です。市川駅や本八幡駅や行徳駅の周辺を都市拠点、鉄道駅周辺は地域拠点として、人の居住エリアを構築するとともに都市機能を集める方針です。北部は低層の戸建て住宅が集まった住宅市街地を形成しています。囲むように鉄道駅があり、その周辺に商業施設が集まっています。

問題は居住エリアから徒歩圏内にないという問題です。解消するため、都市計画道路やバスをはじめとした公共交通を整備計画が進められています。同時に公共公益施設の統廃合、再配置により都市機能と店舗を集めることで、生活利便性の向上を目指している状況です。

広域幹線道路の整備についての方針

原木、高谷、二俣地区、臨海部エリアでは、広域幹線道路の整備が進んでいます。従来、製造業が集まるエリアでした。広域幹線道路の整備されることで、倉庫や物流業が増加傾向です。また、東京外かく環状道路の整備計画も、その流れを後押ししています。

そのため、製造業から倉庫、物流業へ、産業構造の転換が加速している状況です。その流れと変化に対応する形で今後、工業や流通業務施設の集積化が計画されています。

防災及び減災に向けた方針

避難所や医療施設などを中心に、主要避難経路のネットワークの構築を図っています。また、総武本線より南側には木造密集市街地が点在していますが、災害時、被害を最小限に食い止めなければなりません。そのための建築物の耐震不燃化とともに、狭い道路は幅を広くするといった整備を通じ、防災性の向上が進められています。

土砂災害が心配なエリアでは、土地災害警戒区域の建築を抑制、急傾斜地崩壊対策を進めるのと併せ、斜面林の保全や避難体制の強化推進中です。集中豪雨には、山林と農地の保全、保水湧水機能の確保により対策しています。

低炭素型都市化に向けた方針

都市拠点、地域拠点に対し、生活利便性を高める施設の集積、公共交通整備によるネットワーク化で集約型都市構造にし、徒歩でも暮らしやすい環境づくりを推進中です。

また、市街地には、残された緑地や農地が存在しているため、維持保全に努めています。ただ、都市化すれば、人が増えることによるエネルギー消費の増加も懸念事項です。対策として、建築物の省エネルギー化と再生可能エネルギーの導入を通じた低炭素型都市の実現を目指しています。

市街地の建築物に関する方針

商業、業務地、住宅地などの建築物に対し、密度の構成や建設方針や目標などを掲げて計画を進めています。

商業・業務地

市原市の主要駅である市川駅、本八幡駅、行徳駅を中心とし、周辺も含めた市街地再開発事業をはじめとした整備が推進中です。商業と業務機能を充実させるために、都市型住宅に整備することでコンパクトな市街地の都市拠点化を目指しています。

鉄道駅周辺に関しても、地域利用者の利便性の向上が目標です。実現のため、日常生活で必要な機能を集めることで高密度化を図っています。

住宅地

京成本線より南側と、北部地域の整備が進められています。京成本線以南は一部低層住宅地が残っているものの、全体的に中層化の流れです。都市基盤整備の水準を考えながら、お互いの居住環境の維持と改善に努めています。

北部地域の整備のポイントは「ゆとりとうるおいのある低層住宅地」です。実現するために、都市構造を構築する上で必要な緑地の保全と低密度利用が図られています。

住宅建設に関する目標

市原市エリア全体で、持ち家の老朽化が進んでいる状況です。持ち家と借家は、ともに住宅規模が小さく、定住率は低下傾向にあります。世帯の関心を集めているのは、高齢者に配慮がある住宅整備や建築に対する費用の軽減や、持ち家の取得や改善のために支援です。

市原市ではその要望を受け、住まいの質の向上と定住促進、高齢者を対象とした安全で快適な居住環境、災害に強い住宅の建築などの促進を検討しています。住宅と設備の省エネルギー化、再生可能エネルギー、耐震不燃化、狭い道路の解消や、福祉、医療施設分野との連携を図っている状況です。

住宅建設の施策

住宅建設の目標を踏まえた上で、施策を複数掲げています。

公共賃貸住宅の入居管理費や家賃の適正化と配分の合理化を進めます。公共賃貸住宅の老朽化対策のための維持管理に務めることも、施策に含まれました。

計画的な住宅建築の推進、低水準の居住環境になりそうな住宅の建設に関しては、開発許可制度を通じた抑制に努めます。密集市街地の老朽化した建築物の建て替えの促進、公共施設や公的施設の整備を推進し、居住環境と生活利便性を確保。災害対策のため、建築物の耐震化と狭い道路は幅を広くして、オープンスペースを確保します。

持続可能な都市基盤のため、住宅太陽光発電システム設置の助成制度による省エネルギー住宅の普及促進など、多数の施策を実行に移しているのです。

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